先輩日本人エンジニアの広州赴任と素人集団の外資系転職先

元総経理が興した会社に有能な中国人が引き抜かれ更に能力が低下

2013年1月、3か月ぶりに転職10社目の外資系企業の中国の広州工場に戻り、そして最も驚いたことは旧知の中国人スタッフが殆ど会社を辞めて居なくなってしまっていた事だ。

 

そもそも従業員の入れ替わりが激しい会社ではあるが、実は総経理が社長と喧嘩し会社を辞めてしまい、その辞めた総経理が、すぐ近くに会社を興し、その新しい会社に有能なスタッフを引き連れていったのだ。

 

社長と総経理の人徳の違い

50代 再度広州に赴任

50代
再度広州に赴任

この外資系企業の社長と馬が合う人間は、そうそうは居ないだろうが、社長と広州工場の総経理は以前からかなりの不仲であった。

 

2012年秋、総経理は会社を辞め、新しい会社を興し、さらに有能な中国人メンバーを多数招いた。

 

社長の人徳と総経理の人徳の違いは明らかで、短気でワンマンで素人で見栄っぱりの小さな社長とは月とスッポン、人徳のある、人を人として扱い、会社グループの中でも広州工場を品質No.1に育てた功労者は他ならぬ、その総経理なのだ。

 

彼に人心が集まるのは当然だ。

 

いや、総経理あっての広州工場であったのだ。

 

悩み多きベテランエンジニアのHNさん

しかし残されたメンバーにとっては死活問題だった。

 

私が広州工場に再赴任する少し前、私の転職先3社目で大先輩であったベテランの日本人エンジニアHMさんが赴任していた。

 

転職先3社目で一緒に仕事をした旧知の仲なので、このベテランが来てくれた事は非常に嬉しかった。

 

これで、この外資系企業の勤務も、もう少し続けられると感じた。

 

広州工場に私が復帰したことで、日本人スタッフの数は合計3人となっていたが、しかしHMさんは多数の設計者、しかももともと数少なかったベテランが会社を辞めてしまった事で大いに悩んでいた。

 

HMさんに依れば、設計部の80%の人員が入れ替わったと。

 

素人の社長に直訴しても何も分からない社長は、「新しいのを入れればイイ」の子供でも言えるセリフの一点張りで話にならない。

 

エンジニアの頭数は60人だが、仕事を任せられるのは、4、5人という有り様。

 

どうして良いのか、お先真っ暗だ、エンジニアのHMさんは嘆いていた。

 

大多数の主要メンバーが辞めて更に素人集団となった転職先

主要メンバーが辞め素人集団に

主要メンバーが
辞め素人集団に

私の3か月の不在期間に大多数の主要メンバーが辞めて素人集団となっていた広州工場は、顧客に対して信じられない重大な不始末を、しかも複数の顧客に対して起こしていた。

 

復帰して私の最初の仕事は顧客への平身低頭の謝罪であった。

 

ベテランエンジニアで設計部の総責任者となっていた、私の大先輩にあたるHMさん、私と再会するなり、広州工場にとって最も古く、しかも定期的に仕事を出してくれる固定客であるユーザーに、「すぐに挨拶に行ってくれ。」と言う。

 

詳しく話を聞くと、この業界で1週間でも働いた事があれば絶対にする事はない初歩的な不始末を、我社の作業者が顧客の工場で行い、顧客がカンカンになって怒っている、取引停止も辞さない権幕で怒っている、との事。

 

その不始末の内容と件数を聞いた時、まさに空いた口が塞がらなかった。

 

信じられない…

 

更に詳しく聞いてみると、やはり入社して数日しか経っていない中国人を派遣し、その結果、重大な事故に成りかねない不始末を、しでかしたのだ。

 

早々に顧客に向かった。

 

顧客は、既に大先輩のエンジニアHMさんに対して、さんざん毒を吐いたので私に対しては、いたって冷静に話をしてくれた。

 

素人集団となった会社

おおよその不始末はHMさんから聞いていたが、とにかく言い訳など全く通用しない、素人ならではの不始末をしでかしていただけでは無く、その作業者を監督する立場の作業員も初心者で、こんな状況では今後、仕事は出せないと強く言われた。

 

当然だろう、私でも同じ立場ならば同じ事を言うだろう。

 

会社を辞めた元副総経理を慕って、会社を辞めたメンバーは主要メンバーであり、中間管理職の中国人も多く含まれている。

 

足らなくなった頭数を揃えただけで、新しく採用した従業員は、この業界の何の知識も経験も無く、入社したその日から顧客の工場に派遣され作業をしているのだ。

 

起きて当然の事態であった。もう、この会社はダメだ…

 

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