顧客の歓心を得るため日系企業とPRする嘘八百の営業戦略

実態を知る顧客からは中国の会社より能力が低いと指摘される

私が転職10社目で勤務した会社は外資系企業ではあるが、日本に本社を据え海外に事業展開する「日系企業」でもあった。

 

中国の広州は中国3番目の大都市であるが、私の赴任地は花都という地方都市で、日本でNo.2の大手自動車メーカーN社をはじめ、日本の自動車関連企業が多く進出している。

 

 

日系企業という看板

嘘八百のブラック外資系企業のPR戦略

嘘八百のブラック
外資系企業のPR戦略

日本独特の生産手法、生産技術、品質管理、人員管理を遂行するには日本人的な指導、管理、マネージメントが求められ、特に途上国ではそれが顕著だ。

 

顧客から強く求められるのは、日本流、日本人的な仕事の進め方と管理だ。

 

そういう要求に対して、「我社は日系企業です。」とPRすることは非常に大きなアドバンテージとなり、顧客から信用を得ることが出来る、仕事が舞い込む。

 

日本人同士のビジネスであれば、日本人の経験と感覚で仕事を進めてくれるなら先ず安心、という顧客の心理だ。

 

現地業者に煮え湯を飲まされた経験を持つ日本人顧客も、少なからず居る。

 

私が転職先10社目として勤めた、この外資系企業も顧客に対して、各部署、各セクションのコアなトコロは全て日本人経験者、ベテラン日本人でマネージメントされています、とPRしていた。

 

全くの事実無根、嘘八百だ。

 

そんな事実は全く無い。

 

実態とかけ離れた会社PR

先に数日滞在した会社の上海工場は、中国人の従業員が約400名、そこに日本人エンジニアはたったの一人。

 

私が赴任した広州工場は、中国人従業員が約300名、そこに純粋なエンジニアでは無い日本人セールスエンジニアの私が、やはり一人。

 

全てを管理出来る訳が無く、事実、全く日本人で管理などされていなかった

 

事実、私が勤務していたその会社の実態をいち早く見抜いていた顧客から、「お宅は、ここ広州の中国人従業員が100%のローカル企業と比べても、それ以下の能力ですな。」と言われた。

 

まさしく、その通りであった。

 

工場でNo.2のポジションであったが提案は受け入れられなかった

10社目の転職先は社長が腐った人間であるだけでは無く、管理職の連中も腐った人間ばかりであった。

 

会社の改善や成長を考え責任を持って業務を行う者など誰もおらず、私からの改善提案など受け入れる事など全く無かった。

 

私の外資系企業の広州工場でのタイトルは、「副総経理」であった。

 

この副総経理の上には、「総経理」と「社長」しか居ない、なのでこの広州工場ではNo.2のポジションだ。

 

私の提案は全て空振りに

受け入れられなかった提案

受け入れられなかった提案

そういう面では中国レベルでは幾分かは厚遇されたが、しかし日本人からの指導、教育を受け入れる基礎と余裕が全く無かった

 

そもそも日本人と比べ会社に対するロイヤリティー、忠誠心が著しく低く、全体では無く個の利益を優先する社会で、毎月何十人と会社を辞めていく中、先週居たマネージャーが今週はもう会社を辞めて居ないという環境では、教育も指導もあったものでは無い。

 

また日系企業という宣伝文句を前面に押し出し、ライバルの本物の日系企業の半値以下で見積りを出せば、イヤでも山ほどの仕事が来る。

 

それを昨日、今日入社した新米が日本人のマネージメントや指導を無視し、設計製作している会社というのが、私が転職10社目に入社した外資系企業の実態であった。

 

私が、いくら提案をし改善を試みようと幹部を集めて会議をしても、会議中は拍手が起きるほどに賛同の意を表しても、それはあくまでも表面だけであった。

 

その場さえ良ければ良し

次の会議で、その後の各部署の展開を確認しても、

 

「まだ、やっていません…」 「係長が辞めてしまったので…」

 

その次の会議でも、また次でも全く同じであった。

 

私としても性急な変革は避けたい、郷に入っては郷に従え、と考え、彼らのペースに合わせているつもりであったが、ある会議では、

 

「今まで、こうしてやってきて、今でも仕事が来ているのだから問題は無いのでは…」

 

という発言があり、顧客が会社の実態を知らない事に胡坐をかいている中国人マネージャーに失望を感じ、

 

「10年後も同じ事を繰り返していたら、この会社に明日は無い。」と説明しても中国人の理解は得られなかった。

 

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