大先輩が代表の会社に再就職をし1日で失業状態から脱却

海外プロジェクトで共に苦労した大先輩・会社代表との再会

転職6社目となる筈だった会社社長の反対で、私の転職は白紙撤回… 

 

しかし社長の意向を確認しなかった常務を恨む気持ちは意外と少なく、ただ自分の迂闊さ、そして人を見る目の無さを悔やむばかりであった。

 

 

自分の迂闊さを深く悔やむ

しかし悔やんでいても、嘆いていても事態は好転などしない。

 

失業、無職状態となった私は、転職活動ではなく再就職活動をする必要に迫られた。

 

事の顛末を家内に話す時が、最も辛かった…

 

「それで貴方、どうすの?」

 

どうするもこうするもない、自分の情けなさをイヤというほど感じたが、行動を起こす以外ない。

 

夕食を済ませ、とにかく情報を収集しようと、今まで交換して自宅に保管してある名刺を全てチェックした。

 

Wさんの名刺に目がとまった。

 

14年前、転職3社目で一緒に海外案件を担当した方で、今は会社代表となっていると業界の噂で聞いていた。

 

知合いに電話し、Wさんの携帯電話番号を教えてもらい、すぐさま電話をかけた。

 

14年ぶりくらいの会話であったが、即座に、「明日、会社に来なさい。 詳しい話をしよう。」と言ってもらえた。

 

ただ、この時、私には若干の躊躇いもあった。

 

それはWさんがトップとなり経営している会社の業績が、芳しくない、あまり利益を出していないという業界の情報だった。

 

当時の私は、その業界の将来性の問題で、アジアでの新興勢力に対してコスト、特に人件費が、これ以上ダウン出来ない日本製品は、もう太刀打ちが出来ないと、ここ数年実感として受け止めていた。

 

それ故に、異業種への転職を希望していたが、Wさんが経営する会社は、転職3社目、4社目と同じ業界なのだ。

 

同じ業界経験者なので、Wさんも私を即座に雇うと決断したのだ。

 

若干の躊躇はあったが、しかし無職という立場から一刻も早く脱出し再就職したい、その気持ちには勝てなかった。

 

大先輩の会社代表に面会に行く

大先輩の会社代表の再会

大先輩の会社代表の再会

翌日、Wさんに今回の私の転職トラブルの顛末を全て話した。

 

Wさんとは以前、転職3社目で共に仕事をしたが、その時のWさんは私の勤める会社の協力会社の社長で、私とは直接の上下関係は無かった。

 

年齢が10歳以上も上のWさん、昔のまま、私の事を「さん」付けで呼んでくれて、それは私がWさんが代表を務める会社に再就職をし、Wさんが正式な私の上司になった後も変わらなかった。

 

「相変わらず貴方は、お人好しなんだな… あの常務、ジュニアなんか信用するからだよ、最も信じてはいけない人を頼りにしてしまったね。

 

分かった、じゃあ是非、我社で海外営業をやってくれ

 

後で総務から条件などを提示させるので、納得したら入社して欲しい。 活躍を期待してるよ!」

 

即座に入社を勧めてくれたWさん

Wさんに依れば、利益率は低いものの、海外案件が目白押し、それを面倒見て欲しい、と。

 

実はWさん、私の入社に難色を示した会社社長とは、古くからの友人で、「あの会社は、会長一族と社長の仲が非常に悪いんだよ、知らなかったの?」とまで言われた。

 

会長一族が何の相談も無しに進めた私の転職計画、それを社長が最期の拒否するのは、とても分かる話だ、と。

 

いずれにしろ、こうして無職という立場から何と1日で脱却することが出来た。

 

再就職した6社目への出社初日の夕方、会社代表のWさんが私のデスクに来て、「今夜、呑みに行こう。 クルマは代行運転に任せるので。」と、お誘いを受け2人で久々に痛飲した。

 

そこでWさん、「断っておくが、決して失業してしまった貴方を“拾った助けた”というつもりは無いよ。 我社に必要だから来て貰った、そこは理解して欲しい。」とまで言われ、「これは奥さんに」と、色々、お土産まで貰い帰宅した。

 

頼るべき人を頼った、と感じた。

 

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