中高年の海外ビジネスでは回答の柔軟さと契約に対する厳しさが重要

海外ビジネスでの中高年らしい柔軟な意思表示と厳格な契約内容の確認

外国人を相手に、または外国人と共にビジネスを行う際、良く自分の意思表示をシッカリと明確に示すべきと言われますが、私の中高年での経験から言えば、ケースバイケースで臨機応変に対応するべきであると考えます。

 

特に経験値が豊富と受け止められる中高年では、意思表示に於いてもフレキシブルである方が良いケースがあります。

 

 

即座に「NO」と回答しない方が良いケースは多い

回答の保留が歓迎されるケースも多い

回答の保留が歓迎
されるケースも多い

例えば顧客から「出来るのかどうかYESかNOで答えなさい」、「対応が可能かどうか今ココで教えて下さい」と返事を迫られた際、対応が可能であり「YES」と即答する分には何ら問題はありません。

 

しかし対応が出来ない場合、即座に「NO」と答えるべきケースと、「再度、検討します」、「もう1度、チェックして明日回答します」と返事をすべきケース、猶予を与えてもらう方が良いケースが有ると私は経験上で考えています。

 

返答を迫られた時で返答期日である場合でも、「今日中にもう一度検討をして回答します」と答えるべき場合も多々あると実際の体験から感じています。

 

再検討する、再度調べてみるというスタンスが、こちら側の真剣さを現し、誠実さを相手に伝える場合があるからです。

 

返事や回答を求めている、相手の外国人の表情を良く観察してみて下さい。

 

即座に「NO」と答え、落胆の色を見せる外国人は少なくありません。何故なら、相手は「YES」を求めているのです。

 

最期の最期まで真摯に対応する姿勢を見せる

「I will TRY(トライします)」とか、「 Iwill Check, again(再度チェックします)」、また「Just in case, I will Review(念のために見直しをします)」と返答すると、笑顔を見せる外国人は非常に多いというのが私の実感です。

 

特に対応してくれる事を期待されていた場合など、たとえポーズだけでも再検討をする、という回答をして、諦めずに最期の最期まで頑張るという姿勢を見せる事をお勧めします。

 

それは人間とし年齢を重ねてきている中高年だからこそ、相手が年齢に対してリスペクトをしているからこその態度かも知れませんが、いずれにしても中高年ならではの柔軟な対応とも言えるでしょう。

 

更に、もし最終回答の期限が猶予があるならば、その期間内に状況が変わる、条件が緩む可能性もあり、また上司への報告、相談で不可能が可能に変わる、NOがYESとなる可能性もあります。

 

あくまでもケースバイケースですが、中高年の海外ビジネスでは何でも意思表示を即座に明確に行うばかりが能では無い事を覚えておいて下さい。

 

契約内容に含まれないサービスは時として訴訟問題にも

外国は契約社会が基本で、仕事に関しても契約内容を厳守する事が海外ビジネスの基本です。

 

契約内容に含まれない事柄に関して安易に引き受けない、サービスを提供しないという基本を守る事が大切で、特に発展途上地域では注意が必要です。

 

海外ビジネスでは、一旦仕事を受注した際、その契約に含まれていない内容を、顧客へのサービスのつもりで行う、または納品すると、最悪の場合は訴訟問題に発展する場合もあるので注意が必要です。

 

中高年の年齢層、特に高齢の方の中には、日本語での「浪花節」とか「義理と人情」などの精神を尊ぶ方もみえますが、海外ビジネスでは「生き馬の目を抜く」という事に、常に注意をするべきです。

 

契約社会での契約内容は厳守が基本

契約内容厳守が海外ビジネスの基本

契約内容厳守が
海外ビジネスの基本

日本には「お客様は神様」というような考えがありますが、海外は基本的に契約社会です。

 

仕事のみならず雇用に於いても、全てが契約内容に基づいて履行されます。

 

お客へのサービス、またはお客からのリクエストに依り、契約内容に含まれていない事柄を無償で行う、納品する事は日本では特に問題とはなりませんが、しかし海外ビジネスで気軽にサービスを提供する事は避けるべきです。

 

少し大きな契約で例えますと、1つの工場建設を請け負った仕事があるとします。契約内容は工場の建屋の建設のみで付帯設備は一切無しとします。

 

工場建設を請け負った会社が、顧客へのサービスのつもりで無償でフェンスをサービスで設置したとします。

 

その際、フェンス設置を専門とする業者からクレームが入り、結果として顧客に迷惑を掛けてしまう場合があります。

 

契約社会での契約内容に関して、日本人的な感覚を捨てて、海外ビジネスでは厳密に扱うように注意をしましょう。

 

特に中高年の場合、「現場責任者」として海外赴任するケースも多いでしょうが、その際に「良かれ」と思い契約以外の業務を引き受けてしまわないように注意が必要です。

 

発展途上地域の顧客からの要望にも毅然とした対応を

海外で働く際は能力主義という基本に則り、正当に主張すべき所はドンドンと主張をし、自分に対する評価を上げる事も大切です。

 

先進国では契約内容の厳守は発注側、受注側共に一般的に認識が常識化していますが、発展途上の国では、それが厳守されないケースも多々あります。

 

顧客が、その立場を利用し無理なリクエストをするケースも少なくありません。

 

そのリクエストの内容にも依りけりですが、基本は契約内容に含まれない事へのリクエストは毅然とした態度で接するべき、または追加費用の見積もりを提出するべきです。

 

もちろん顧客であるという関係、相手が仕事を出すという立場、発注をするという立場であるという認識は必要です。しかし、一度契約内容を超えた内容を受け入れると歯止めが効かなくなる場合もあります。

 

ライバル会社からの告発という事も有り得ます。

 

契約内容に含まれていないリクエストには決して安易に応えないスタンスで臨みましょう。

 

また、先に書きましたように「YES/NO」を即座に返答するのではなく、一旦保留にして顧客の反感を回避するという柔軟さも有効です。

 

外国人スタッフ自作の職務証明書には安易にサインをしない

転職が一般化している外国では日本と比較にならないほど転職希望者の行動は積極的です。

 

自分という人材を高く売る為に、前職の上司のサイン入り自己PR資料で、経験した職歴や身に付けたスキルの証明書を持参する転職希望者が居ます。

 

日本でも転職は決して珍しいものではなくなりつつありますが、海外での転職は日本とは比較にならないほど一般化しています。

 

むしろ転職回数が人材のプラス評価ともなる、つまり能力のあるビジネスマンは、その能力で自分を高く評価するトコロに転職が出来るという受け止め方をしています。

 

上記のように中高年で「現場責任者」として勤務する際、その場の最高責任者である貴方に、スキルの証明書にサインを求められても、安易に請けないようにするべきです。

 

自己PR資料として前職の上司のサイン入り証明書を持参する転職希望者

自分を高く売るための自作の職務証明書

自分を高く売るための
自作の職務証明書

私自身が経験した事ですが、私が担当する事となったプロジェクトで、どうしても北米の現地人、つまりアメリカ人の人材が1名必要となるケースがありました。

 

業界経験を有する事を条件に求人を出したところ、10名以上の応募があり、書類審査を通過した応募者数名の私が面接を行いましたが、その中の1人は既に会社を6社ほど転職している30代の男性でした。

 

採用の決定に重要な要素となる職務経歴書には、彼が在籍した企業の名前がリストアップされており、その中には日本企業の名前もありました。

 

面接に彼は、自分が経験した業務に関して、その業務を成功裏に遂行した証明書を何通か持参し、面接官である私に見せました。

 

「私は、これだけの仕事を経験し、全て成功に導いた。証拠の当時の上司のサインもある。」

 

その自作の証明書には確かにサインがありました。

 

サインに値するかどうかを詳しく内容をチェックする

転職が日常化している外国では、求人に応募し少しでも有利に採用される為、厚遇される為に、このような自分の経歴やスキルを証明する、前職の上司のサイン入り書類で自己アピールする外国人が少なくありません。

 

もちろん、その人材がサインをする上で間違いなくスキルを持つ人間であれば問題はありませんが、「この書類にサインをお願いします」と依頼を受けた際、その書類の内容を詳しくチェックしサインをするべきです。

 

特に日本企業に勤務した経験が有る現地の外国人は、雇用する側としても、ある程度の「日本流」を承知していると判断し採用を決めるケースがあります。

 

迂闊にサインをし、証明書と能力が一致しない、評価に値しない人材の採用というケースが、廻り回って自分のトコロに来ない為にも、私製の書類には不注意にサインをしないように注意をして下さい。

 

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